周りの景観も考えよう!外壁のカラー選びで重要なこと

外壁塗装ではさまざまなカラーを選択することができます。洋服のカラーを選ぶのとは違って、外壁塗装の場合は一度塗ってしまうと10年前後はずっとそのカラーのままなので、カラーイメージの選び方はとても大切です。色選びで失敗しないためにはどんなことに注意しておけばよいのでしょうか。

外壁のカラー選びのコツ

外壁のカラーは、印象や雰囲気に大きな影響を与えるものです。カラーイメージを大事にすることで、雰囲気がぐっと引き立つこともあります。それだけに、カラー選びはじっくりと考えた上で決めることが大切です。

たとえば、外壁のカラーの中でも黒や白は人気の色ですが、実際に外壁に使用する色としては、あまりおすすめできるカラーではありません。黒や白はとても汚れが目立ちやすく、外壁として使用するには不向きな色なのです。

とりわけ10年ほどの周期で塗装を塗り替える外壁は、経年によって汚れの付着を免れることは難しいものです。そのため外壁のカラー選びでは、まず汚れが目立ちにくい色を選ぶことが基本となります。どうしても黒や白が良いという場合は、できるだけ強すぎる色彩を避け、同じ黒や白でもなじみやすい色合いを選ぶようにすると良いでしょう。

原色系の色合いはどうか

赤や青と言った原色系の色合いに関しても、やはり経年による劣化を考慮する必要があると言えます。とりわけ赤や青などの鮮烈なカラーは、年を経れば経るほど色がくすんで薄くなってしまうことが考えられます。

外壁のカラーが薄いと、全体の印象や雰囲気にとっても良くありません。実際はそれほど古くないにもかかわらず、建物全体が古ぼけて見られることもあり、できれば原色系のカラーは避けた方が無難です。もちろん、赤や青などのカラーを選んでも、定期的にしっかりとメンテナンスをしさえすれば、色の薄まりをかなり抑えることができるので、外壁の印象的なカラーイメージを長く保つことも不可能ではありません。

ただ、その場合は塗装工事を短い周期で行わなければならず、その分だけ費用もたくさんかかりがちです。そのため外壁のカラー選びでは、やはり汚れが目立ちにくく、かつ長持ちする色を選択することが基本となるでしょう。

周りの景色になじむカラーを

外壁のカラー選びをする際、周りの景色や街の雰囲気などと合わせた選び方も大切です。とりわけ近年は個性が重視される世の中ではありますが、周辺の空気感と著しく異なるようなカラー選びは、近隣の反感を買う結果をも生み出しかねません。

外壁のカラー選びで近隣トラブルに巻き込まれることになれば、色の塗り直しで余計な出費を被ってしまうこともあります。近隣が落ち着いたカラーイメージで統一されているなら、それに合わせたカラーの選び方を基本にすることが大切です。また、都市によっては景観を守るために自治体が独自のガイドラインを作成していることもあります。

奇抜なカラーを外壁に採用したりすると、そうしたガイドラインに抵触してしまうケースも考えられるため、もし伝統的な都市などの景観を守る取り組みをしている自治体に住んでいるなら、ガイドラインがあるかどうか確認してみるようにしましょう。

調和を重んじよう

このように、外壁のカラーは独りよがりなイメージが好まれません。周辺の住宅や雰囲気との調和を重んずることが大切です。個性を発揮しようとして、一階と二階の外壁で二種類のカラーを選びたがる人もいますが、こうしたツートンカラーの色遣いは外壁には適さないということを学びましょう。

奇抜なカラーは周辺とのトラブルのもとになります。見る側に不快感を与えるような派手なカラーを避け、もしツートンカラーを採用したいという場合であっても、たとえば同系色のカラーの濃淡で分けるとか、最低限の配慮をするように心がけましょう。

また、ツートンカラーなどの特別な色彩の塗装は業者によっては請け合ってくれないケースもあります。特殊な色彩の塗装は職人の腕前によって出来栄えが大きく左右されることが多いので、優良で腕の良い業者を選ぶことがより肝心となります。

業者選びも大切

外壁塗装のカラー選びでは、たとえどんな色を選択したとしても、基本的には業者は工事を請け負ってくれるはずです。しかし、奇抜なカラーを選択した場合、しっかりとした出来栄えになるかどうかは、はっきり言って業者の腕前に大きく関わってきます。そのため、やはり業者選びはとても大切です。優良な業者は依頼主とのカラーの打ち合わせをしっかりと行ってくれます。

依頼主の好みの色を踏まえながら景観に相応しいカラーを提案してくれたり、色見本を提示してどんな色がおすすめなのかなどといったことも教えてくれたりします。また、たとえ同じカラーでも、光の当たり具合などで色の見え方は多少異なります。事前に塗料の試し塗りをしてもらえる業者に依頼すれば、イメージ通りのカラー選びをすることにもつながります。

外壁塗装のカラー選びでは、まず自分の好みの色と景観に合った色とを精査し、その上で提案したカラーをしっかりと塗装できる業者の力が合わさって初めて、イメージ通りのカラーに外壁を染め上げることができるようになります。業者選びにはくれぐれも注意して、慎重に事を運ぶようにしましょう。