「費用をなるべく抑えてお店を開業させたい…」
開業を志す誰もが悩む、開業資金。
新規開業、店舗リフォームには多額の資金が必要になるため、
初期投資を少しでも抑えたいと考えるのは当然のことです。
そこで、費用をなるべく抑えて店舗工事を依頼する方法をご紹介します。
設計施工一括方式で依頼する
内装工事の依頼方法には、大きく分けて2つあります。
設計施工分離方式
設計と施工を別々に依頼する方式です。
設計は店舗デザイナーにお願いし、店舗図面とデザインを担当してもらいます。
施工は、施工会社にお願いします。
この方法のメリットは、こだわった店舗デザインが可能なところ。
デメリットは、デザイン料が高くなりコストが増える、工事までに時間がかかるということがあります。
設計施工一括方式
設計と施工を一括で一社に依頼する方式です一括で依頼するので、
工事までに要する時間も短くなります。
この方法の一番のメリットは、コスト削減ができる点です。
内装業者の中には、一括方式であればデザイン料込みで手がけてくれるケースもあります。
内装工事費用を抑えたいのであれば、設計施工一括で依頼しましょう。
設計施工分離方式・一括方式には、それぞれメリットとデメリットがあるので、
あなたのお店のイメージやコンセプトに合ったかたちで検討することをお勧めします。
居抜き物件を取得する
居抜き物件とは、飲食店や美容室として営業していた店舗が、そのままの状態で賃貸・売買されているものです。すでに飲食店や美容室として使っていた物件なので、内装工事費用をかなり抑えることが可能です。また、備品付きで取得することができれば、さらに安くオープンできます。
居抜き物件を借りる際には、あなたのお店の業種業態と同じか、似た物件を借りればコストを大幅に抑えることができます。
しかし、業種業態が違うと、居抜き物件の状況によっては、スケルトンよりもコストがかかってしまう場合もあります。
特に、設備状況は重要なポイントなので、設備が整っているのかどうかを内装業者にチェックしてもらうようにしましょう。
また、電気・ガス・水道・空調・排気設備の整った居抜き物件を探すと内装工事費用を格段に下げる事が出来ます。
- 電気:新装だと80~100万円 → 居抜きだと20万円(15~20坪程度)
- ガス:新装だと35~40万円 → 居抜きだと10万円前後
- 水道:新装だと60~120万円 → 居抜きだと10~15万円
- 空調:新装だと80~100万円 → 居抜きだと12万円(15坪程度)
- 排気:新装だと120~150万円 → 居抜きだと0万円(15~20坪程度)
- 設備工事一式:新装だと450万円くらい → 居抜きだと100万円以下
- 改装「居抜き」と新装「スケルトン」のメリット&デメリット
よく言われる通り、最も手っ取り早く効果的なコストダウンの方法は、居抜き物件を改装することです。
設備の中心となる厨房の位置関係が変わらなければ、確実に安くなります。
そういう意味では、居抜きを探すなら、同業態で探すといいでしょう。
つまり、居酒屋を開業するなら居抜きの居酒屋、美容室を開業するなら美容室を探すということになります。
逆に言えば、業態が変わるなら費用的なメリットはほとんどありません。
同じ飲食店でも業態が違うと、厨房設備がそのまま使えなかったり、レイアウトを大きく変更しなければならない場合も多いので、解体費用もバカにならず、居抜きの方が高くなってしまう場合もあります。
ただし、同業態の居抜きを同業態として開業するのは、内装工事自体はコストダウンできても、経営的なリスクを伴います。
前の方が同じ居酒屋やっていて閉店するのは、居酒屋が難しい地域なのかもしれません。
何かあるかなと考えなければいけないでしょう。
できれば業態は変えた方が無難です(イタリアン → 居酒屋など)。
厨房などの設備が流用できる居抜きの飲食店を探し、別の業態で開業するというのがベストなコストダウンの方法です。
また、デザインや使い勝手にこだわりがあるなら、スケルトン(空の状態)でゼロからやった方が結果的に安くなります。
その方がイメージなども固めやすいでしょう。
新装の場合、設備を落として安くすることは避けるべきです。
例えば、エアコンの馬力数を落とすと夏暑く、冬寒かったりするので、結果的に来店客に影響が出ます。
店は続けて営業していくことが前提ですから、開業時点だけの費用に惑わされず、長い目で見て判断して下さい。
複数業者から見積もりをとる
新規オープンや店舗リフォームをする上で、一番費用がかかるのは店舗工事です。
お店の内装や設備工事は金額が大きいので、1社だけではなく、複数業者から見積もりをとって、比較することをお勧めします。
複数の見積もりをとることで、あなたのお店の工事の費用が大体どのくらいであるのかを把握することができます。その上で、信頼できる業者に内装工事を依頼しましょう。
リサイクルショップを活用する
お店をオープンするのに必要な備品や機具は、一度リサイクルショップに足を運んでみて、値段をチェックしてみましょう。
食器類や家電などは、リサイクルショップでも十分使用できるものがあります。備品や器具も量が多いと、費用もかさみます。安く手に入れられるものは、安く仕入れましょう。